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税関での事件・その1



初めて海外へ行った時、何もしていなくても税関はいやなものだった。
しかし、ロシアの税関はもっといやである。
とにかく、「外貨を見せろ」とかいうわけである。

先日あまりにも疲れていて、外貨の申告間違いをした。
わざとではなかった。
官吏「外貨を見せなさい」
見せると数える。
官吏「1000ドル、申告より多い」。

私は勘違いして書き間違えたことに気がつく。
昔あるところで、40万円の申告漏れをし、没収された人の例を思い出す。
没収されても仕方がないことをしてしまったと思いながら、
「書き間違えたのだ」と主張する。

官吏「別室へ行ってもらって全部検査してもいいか?」と脅すように聞く。
私「ああ、いいとも」と平然と答えるが、ああ、コンピュータも申告していなかったなあ、
とそれが実現した場合の経済的損害と精神的苦痛を想像する。
私「でもこの記入用紙は英語のものである。私は日本人だ。書き間違える可能性もある」とか、
訳の分からないいいわけをする。
官吏「まあ、いいや、行きなさい」といってくれた。
なぜか、不思議だったがよかった。

今後出張するときには、あまりドルを持たないでいこう。

1999年7月7日


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